科学的な適職②~幸せに働くための仕事選び~

前回に引き続き「科学的な適職」の本に基づいてお話していきます。
前回の記事では人々は仕事を探すうえで幻想・つまり勘違いをしている事が4つあるというお話を致しました。

詳しくはこちらをご覧ください。

今回は幸福に働く為には何を基準にして仕事を選べばいいのか。それを見ていきましょう。

適職が見つかる7つの徳目

これがそろえばたとえいくら周りから批判されていたとしても、
本人は幸せでいられるのです。
7つの徳目とはどういうものがあるのか見ていきましょう

1.自由であるかどうか

つまり「裁量権はあるか」であるかどうか、という事になります。
自分で何かを決める事ができるかどうか、作業内容・作業ペース・時間を
ある程度自分の思う通りにする事ができるかどうかです。

「あれをいついつまでにやっといて」等いわれた通りにばかり動く仕事はつまらないとされています。
どうしても新卒や新人時代にはありがちになってしまうと思います。
初めから裁量権のある仕事はなかなかないかもしれません。

裁量権でいうと大企業よりもベンチャー企業の方があります。
大企業ではどうしても作業が分担化されがちですし、
新人時代の下積み期間も長く裁量権を持てるまでに時間がかかってしまう傾向があります。

もしかしたらベンチャー企業で働く人々がホームページで輝いて見えるのは
若いうちから裁量権を与えられるからかもしれませんね。

したがって大企業で働く事が幸せであるという事も
仕事選びにおける幻想の一つであるという事になりますね。

2.達成感があるかどうか

皆さんは今の仕事で進歩している感覚はありますか?
人は少しでも前に進めている感覚があれば人は進むことができるのです。
つまり達成感があるかどうかです。
やった後にフィードバック・称賛があるかどうかとても重要になります。

社内でしたら上司からフィードバックを受ける事が出来る・頑張って成績を出したら表彰されることがある等
社外でも自分がしたことに対してお客様からお礼を言われる・感謝を伝えられることがある等
そのような事がある仕事・または環境かどうかもチェックする必要があります。

もしそれがイメージするのが難しそうであれば
面接の際にどのような時にお客様から感謝される事があるかなど聞くのもいいかもしれませんね。

3.モチベーションのあげ方が自分のタイプにあっているかどうか

モチベーションのあげ方には攻撃の型OR防御型2パターンあります。

【攻撃型】
最高の状態を目指していち早く行動する
おもいついたら即行動・スピード感を重視
【防御型】
最悪の状態を想定してそのリスクを避けようとする
安定感を重視

このモチベーションのあげ方のタイプにより合う仕事は違ってくるのです。
それぞれ攻撃型と防御型に合う仕事は以下の通りになります。

【攻撃型】
業界の変化の速い仕事が向いています
例:コンサルタント・アーティスト・クリエイター・テクノロジー系等
【防御型】
ミスが許されないような仕事が向いています
例:経理・弁護士・データアナリスト等

自分はどちらでしょうか。
「どちらか分からない!」なんて人は本書にそれぞれのチェック項目がございますので
是非参考にしてみてください。

自分のタイプにあっているもので興味のあるものがございましたら
それを仕事にするのもいいかもしれませんね。

4.内容と報酬は明確か

「何を達成したらどれくらい報酬がもらえるか」という事が重要になります。
営業でしたら目標達成すればインセンティブが貰えますよね。

内容と報酬が明確でなければ「自分は何をやっているのだろう」「何のためにやっているんだろう」
「こんなに頑張っているのに見返りも何もない」と疑念が出てきてしまい、
やる気・モチベーションの低下につながってしまいます。

その為面接の際に仕事内容をしっかりと確認しておく事、
ビジョンや目指すべき方向が定まっているか
また評価制度はどのようになっているかを確認してみる事も幸福に働く一歩となるでしょう。

5.業務内容に多様性があるか

何か一つの商品を作るにしても決められた箇所のみを行うのではなく
全体的にまんべんなく携わる事ができた方がいいのです。

ずっと同じことをしている・単純な作業ばかりしておりますと、慣れてきてしまい
そして飽きてきてしまいます。

その為面接の際もしくは内定をもらった後に
自分はどのような仕事に携わる事が出来るのかをしっかりと明確にしておきましょう。

でないと「これしかやらせてもらえない」「こんなはずじゃなかった」というギャップが生まれてしまい、
モチベーションの低下につながります。

6.自分と似た人が多いか

職場に友達が3人以上いる人は人生の満足度が96%違うのです。
同じ給料をもらっていても友達がいるかいないかだけで2倍違います

人間は類似性硬化があり、共通の趣味などあれば好きになりやすいのです。
その業界や会社に自分と似たタイプの人が多いと居心地がよく友達も増えやすくなります。

逆に自分と全然違うタイプの人が多い職場だと居心地はあまりよくないのです。
例えば大人しめの人が体育会系の人達の多い会社に行くとなるとどうでしょう。
息苦しく感じる事だと思います。

面接を受ける際に面接官が「自分と似ているタイプかどうか」を見定めてもいいかもしれませんね。
面接官が似ているタイプや話しやすい方でしたらきっと会社にも同じようなタイプが多くなるはずです。

また面接の逆質問の際に「活躍されている社員の方々はどのような人が多いか」など聞いてみるのも良いでしょう。
その社員の特徴に自分も当てはまっていれば似たような人も多いのかもしれませんね。

もしくは「友達のいる会社」に行くというのもいいかもしれません。
既に友達はいるわけですし、そこから更に友達を増やすという事も他の会社に比べて容易になる可能性があります。

7.貢献度

つまり他人の生活に影響を与えるかどうかです

人間には自尊心・親密感・自律性の三つの欲求が他者への貢献によって満たされるのです
それぞれの意味は下記の通りになります。

自尊心・・・自分には価値がある・能力がある
親密性・・・この人の役に立てたから孤独じゃないと思える
自律性・・・自分の意志で物事を行った

上記の三つが満たされた時の満足度はすごく高くなります。

だからこそ他人の生活に影響を与える・役に立つことの出来る仕事が良いのです

おわりに

いかがでしょうか。
もしかすると全てに当てはまる仕事を見つける事は難しいのかもしれません。
その為「これは自分にとって大事だ」という優先順位をつけてみて仕事を探してみましょう。

今の職場から転職しようかどうか考えている人はこの7つの徳目に当てはまっているか考えてみましょう。
もしかしたら「転職しなくてもいいや」となるかもしれませんよ。

また、本書にはこの7つの徳目を数値化して基準をより明確にする方法も記載されております。
気になった方はぜひお買い求めください。

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