以前の記事で「専門性」を磨くことの大切さを記事にしています。
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「好きなことを仕事に」は間違い?
YouTuberの台頭などもあってか「好きなことを仕事に」みたいな流れって社会全体のトレンドのような気もします。転職者にもこのような影響による危機感なのか、「組織主義」から「個人主義」みたいな考えかたの人が増えているような気がします。私はこの考え方「半分正しくて半分間違っている」と考えております。
しかしそうは言っても、
「専門性ってむずいよね〜」
って人が大半だと思います。
なんたって私が「むずいよね〜」側の人間です。
特別勉強ができたわけではありませんし、人より少し得意なことはありましたが
途中でその努力も放棄してしまったし…どうしようもない人間だからです。笑
そんな人は何を基準に転職をすべきなのでしょうか?
私なりの考えをまとめてみました。
業界で仕事を選べ
世の中には沢山の仕事があります。
某大手インフラ系の企業では20代後半で数千万もらえるような会社があったりします。
しかしその反面、飲食やサービス業なんかの業界は同じように激務だが年収300万程度だったりと、、、同じくらい残業して激務なのにこの差はなんなのでしょうか?
答えは簡単です。
行なっている事業の「粗利」の差です。
業界の粗利の差というのも転職する際にしっかり考えて置くべき点の一つです。
なぜなら、粗利とは給料の原資になるのですから。
産業別労働生産性
製造業の労働生産性は5,591円(1時間あたり)、 1人あたりでは1,105万円。一方、サービス産業 は4,593円(1人あたり763万円)。主要分野をみ ても、卸売・小売業(同4,036円/1人あたり654 万円)、運輸・郵便業(同3,481円/1人あたり 697万円)などで製造業を下回る状況にある
公益財団法人日本生産性本部-主要産業の労働生産性水準 より
要は、産業によって一人あたりの労働生産性って全然違うんですよね。
もちろん販売してるものの単価も違えば粗利も違いますよね。
単価が大きくて粗利が大きい産業に就くほうがもちろん給料の原資が多いので高給になりますよね。
決して、サービス業とかのことをディスってる訳ではありませんよ。
飲食店とかサービス業は、なくてはならない産業ですし私だって利用します。
もちろん、その仕事が好きでされているならそれはそれで幸せなことだと思うので全然良いと思います。
ただ、労働生産性の違いをしっかり理解する必要は不可欠だと考えます。
某大手、産業用ロボットを作っているキー○○スなんかは、とてつもなく激務だが、20代で数千万の給料が貰えるそうです。実際に勤務してる友人から聞いた話なのですが、製造業にしては粗利の金額が凄まじく高いんです。あと、友人の給料も凄まじく高かったです。
大学新卒の初任給がびっくりする金額だったのを覚えています。
このような特異な企業もあることはあります。
「日本一高い給料」を支払える会社キーエンス。高収益の秘密とは?
この記事わりかし本当らしいです。
粗利80%越えってえげつないですね。笑
が、しかし、選ぶ業界や会社を間違えてしまえば、「専門性」が高かろうが自分に跳ね返ってくる給料は低くならざる終えないと言うことです。
「粗利」も大切だが「業界」選びも大切
前回記事で「専門性」の大切さを書きましたが、専門性がなくても粗利が高い企業や業界を選べば高い見返りがある可能性があることはわかりました。
次に大切なのは、業界全体が成長段階であると言うこと。
もちろん「粗利が高い」と言うことも大切な要素の一つではあるが、業界が黎明期であると言う点も注目すべき点だと思います。
大学の経営学部でこのPPMのマトリックスとか学んだ方もおられるかもしれませんが、
産業構造に当てはめることもできます。
この図で言う所の「イス」とは雇用の数をさします。
①に当たる産業というのは、まだまだ黎明期の段階である産業です。
②に当たる産業は今まさに儲かり出した産業です。
③ある程度成長段階に入った産業のことです。この段階になると利益が最大化になっている状態でまさに雇用も最大に多い状況です。
④成長しきってしまった産業です。消滅とは産業時代が無くなるということではなく
「雇用」が無くなるということです。このフェーズに入れば、人間に代わる形で機械化が進むため雇用は減ると考えられます。
まさに、タクシーとか、バスの運転手、コンビニのレジ打ちなんかの仕事はこの④フェーズに入ろうとしてますよね。
先ほどの4つを「製品ライフサイクル」に置き換えて見たらこんな感じでしょうか?
よくPPMも製品ライフサイクルも経営学の基礎とかでよく出てくる図なので見たことある人多いですよね。
要は、専門性や経験などの特異性を持ち合わせていない転職者が目指すべきところは①か②のフェーズに当たる産業なんです。
注意したいのが、企業としても①とかの段階でも、産業自体が下降傾向なら意味ありませんからね。
仮に③や④のフェーズでの事業経験が豊富であっても、その経験は他の会社で有効に活躍するのだろうか?
前回記事にも書きましたが、経験とは「汎用性が低い」のです。
そのような点も踏まえて、転職先を淘汰する必要はあると私は思います。
まとめ
転職する際は
・粗利
・産業のフェーズ
に上記2点に着眼することをお勧めします。
意外とこの2つをわかったおらず、「理想や希望」だけで転職活動をされる方が多いと思われます。
1に専門性がある、もしくは身につけられる可能性があるならそちらを優先
2に業界の粗利構造とどのフェーズに位置しているのかを理解する必要があります。
以上の点を意識して転職活動していただけたらと思います。