転職軸の決め方についてプロが思ったことを書いてみた

大手人材会社エン・ジャパン株式会社が掲げるテーマがあります。

「転職は慎重に。」

なぜ「転職は慎重に。」なのか。

売り手市場で転職者が優位とささやかれる昨今だからこそ、安易な考えで転職し、後悔しないようにしなくてはならない。
転職者が真に活躍できる仕事・会社を見つける必要があります。
そんな想いを込めたメッセージが「転職は慎重に。」です。

私たち紹介・派遣業を行っている人間として、転職者に強く伝えたいメッセージですね。

このコラムでは人材業者として、転職者や人材業に対して思うことをつらつらと書ければと思います。

 

情報を淘汰せよ

 

自由応募の時代だからこそ「自分の転職軸」を理解することが非常に重要です。

求人が「紙」の時代から「web」の時代に代わり
仕事を探すことが飛躍的に容易になったこの時代だからこそ、
転職者自身が「軸」をより明確に持つ必要があるんです。

いや、ほんまに。

リクルートに買収される形で、日本に上陸してきた黒船「Indeed」
HR業界のGoogleと呼ばれるにふさわしい勢いで日本市場においても圧倒的な存在感を発揮してます。
「正社員 ○○市」のような検索でindeedがヒットすることにより求職者が得られる求人情報量は莫大に多くなりました。

情報が多く手に入ることはいいことです。
だって求人を比較検討いっぱいできるんですもん。

でも、転職者で
ずーと比較検討してる人って周りにいません?

そうなんです。

決められない人=自分のことわかってない人続出
してるんです。

だからこそ、これからの転職は
「情報量」よりも情報を淘汰する「自分の中の基準」や「軸」が最も大切だと私は考えます。

転職軸を見出す

まぁ、この軸の考え方ってのは人それぞれで何でもいいと思います。

・問題解決思考を応用してみるとか

なんでもいいです、ほんまに。

ただ、

「なぜ○○なのか」
という問に対して
「なぜならば○○だから」
が自分で答えられれば正解だと思います。

具体的にどのように考えて行けばいいのかというと、

起こった現象
↓(なぜ?)
その原因
↓(なぜ?)
さらにその原因
↓(なぜ?)
さらにさらにその原因
↓(なぜ?)
さらにさらにさらにその原因

これをひたすら紙に書き出してみてください。
見た感じ超簡単なんですが意外と難しいです。

「なぜ○○なのか」という
自分なりの回答を持ち合わせておけば
今後の転職の面接で活かされたりするはずです。

  • なぜ転職したいのか
  • なぜうちの会社(・業界・職種 など)を選んだのか
  • 入社後どのような仕事に挑戦したいか
  • 10年後どのようなキャリアを積んでいたいと考えているか
  • これまでの経験をどのように活かしたいと考えているか

新卒の就職活動をしたことがある方ならわかるはずです。
面接って意外とこんな質問ばっかりです。
中途になっても基本は同じです。

ただ、「新卒」と「中途」で違うことでいえば
「能力」を問われるということです。

 

経験を語るのはやめとけ

中途採用は「能力」が問われます。

経験を語る転職者は本当によくないと思います。
なぜなら、「経験」とは第三者からすれば非常に抽象的であり評価しずらいからです。

あなたが前職で新規事業の立ち上げにかかわった経験があったとしても、
ただ、立ち上げに関わっただけの人間は大勢いるんです。

その事業で「いつ」「何を」したかが大事であり、
その経験から「自分は何ができるのか」が最も大切だと思います。

すなわち経験ではなく「能力」を語るべきなんです。

「経験」はいくらでもすり替えられる。
また、採用側もそれに気づいている、ということを認識しておいて下さい。

希望をやたら優先するエージェントはやめておけ

求職者の希望をやたら優先した求人を紹介してくるエージェントがいます。
もちろん、「年収」「勤務地」「企業規模」「企業としてのブランド」、、、などなど転職者の方は言い出せば
沢山あるとおもわれますし、最低限の希望は叶えてあげるのもエージェントの仕事だと思います。
しかし、その希望をただただ満たした案件にいったどれくらいの価値があるのでしょうか?

仮にその求人あなたが応募して採用されたとしましょう。
幸せですね
仕事にも張り合いがでます。

 

 

 

 

時間が経てば仕事に飽きませんか?
そういう人に限ってまた、時間が経つと転職される方がおられます。

 

あなたは小学生のころずっと欲しかったゲームソフトを今でも欲しいですか
僕はいりません。
ゲームボーイのポケモンすごく欲しかったですが今では欲しくありません。
要は、そのゲームソフト買うことがゴールになって転職者の方がおられます。

 

『大善は非情に似たり、小善は大悪に似たり』

京セラ創業者の稲盛和夫や竹村健一が講演でよく使われるフレーズです。
なんでも「いいよ、いいよ」と受け入れてくれるのが全ていいとは限りませんよね。

真剣にあなたのことを一緒に考えて、

あなたの市場価値に対して「最適」な求人を案内すべきなんです。

「この会社だと少し年収は下がってしまいますが○○さんにとって適任の仕事ですし、輝ける職場です」
という紹介をされるのはどうでしょうか?

誰でも受けたがる仕事ではなく、

「あなたしか受けるに値する人がいない」

という求人を提案ができるのがエージェントの仕事だと私は思っております。

また転職者自身が「自分の軸」をしっかり持っていれば無駄に選考倍率が高い求人に数だけ受けさせられるということもないはずです。

また、エージェントからのグレードダウンだが、「最適」と提案された求人も素直に受け入れられるはずです。

「転職者がエージェント期待しすぎるのもよくない」ということです。

条件がいい求人ばかり紹介するエージェントは本気であなたのことなんか考えていません

まとめ

是非一度立ち止まって自分自身の考えを整理してみてください。

私自身、転職業界にに携わらせて頂いてますが、面談に来るのほとんどの方が「自分がやりたいことがわからない」といった漠然とした悩みを抱えています。

厳しいようですが、このような状態なら面接に受かるはずもありません

仮に採用されても仕事を続けるのが「辛い」と思います。

私たち、紹介会社としてもそのような転職者様の「考え方」を補正していくことも仕事だと思っております。
しかし、転職者自身が自分で自分を代えていかなければ厳しいのも現実なのです。

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